モーツァルト・イン・ザ・ジャングル
最後は「Amazon prime video(アマゾンプライムビデオ)」でおすすめのドラマ「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」です。(全4シーズン)
(Instagram:@mitjamazon)
ひょんなことから変わり者の指揮者のアシスタントとして働くことになった若いオーボエ奏者のヘイリーがニューヨークの名門オーケストラの入団を目指し奮闘する姿を描いたドラマです。楽団を通して労働環境や差別問題など現代社会の抱える多くの問題を提起しながらもコメディタッチに描いています。
音大を舞台にしドラマや映画にもなった大ヒット漫画「のだめカンタービレ」でも個性的な音楽家がたくさん登場しましたが、このドラマの登場人物も一癖も二癖もあるキャラクターばかり。
とりわけ魅力的なのは女好きで型破りな天才指揮者ロドリゴ。
(Instagram:@mitjamazon)
ロドリゴを演じるのが「天国の口、終りの楽園」、「モーターサイクル・ダイアリーズ」などの出演作や最近ではディズニー映画「リメンバー・ミー」で英語版、スペイン語版の声優を務めたメキシコ出身の俳優ガエル・ガルシア・ベルナルなのですが、天真爛漫で愛嬌があって、思わず心を掴まれてしまうキュートなロドリゴ役にぴったりなんです。
このロドリゴがオーケストラの新しい指揮者に就任するところから物語は始まります。そしてシーズンが進むにつれ変化していく主人公ヘイリーとの関係性もみどころの一つです。
オーケストラが舞台なのでクラシックをはじめたくさんの曲が出てきますし、私はあまり詳しくないのですが、ピアニストのラン・ランやバイオリン奏者のジョシュア・ベルらクラシック界の大物ミュージシャンもゲスト出演しているのでクラシックファンにはたまらない作品だと思います。
そしてなんとシーズン4には日本が舞台となった回があり加瀬亮、原田美枝子といった日本の役者さんも出演しています。
もともと、団員の性生活やドラッグやなどスキャンダルな内容をぶちまけたというアメリカ人オーボエ奏者ブレア・ティンダルによる自伝「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル ~セックス、ドラッグ、クラシック~」が原作なので、かなり過激なドラマなのかと思っていたのですが、確かにそういうちょっとゴシップ的な要素はありつつも、核は純粋に音楽を愛し、プライドを持って真摯に音楽に打ち込む人たちの姿を描いているクオリティの高いドラマだと思います。
Amazon prime video「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」
3本とも舞台となっている職場の内幕も興味深いし、笑える場面も多く気軽に見れる作品ですが、全力で仕事に向き合い恋愛や人生に悩みながらも夢や目標に向かって取り組んでいる素敵な人たちの姿は見ていて元気をもらえます。